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2008年12月1日付で窓社より「パラダイス・イデオロギー」が出版されます。 パラダイス・イデオロギー Ideology in Paradise ISBN 978-4-89625-091-6 あの著名な歴史家オーヴィル・シェルは朝鮮民主主義共和国の首都ピョンヤンを訪れた経験を、それはまるで「はるかかなたにある博物館を訪れ、そこで過去の時代の生活ではなく、それよりずっとすばらしく風変わりな世界―北朝鮮の未来の幻覚―にもとづいて細密に作られたジオラマを拝見するようなものなのだった」と例えている。 実際、渡邉博史のイメージを見ることは、まるで社会主義のリアリズム絵画のなかに足を踏み入れるような不思議さがある。アコーディオンを弾く赤らんだ頬の少女、よく見る指導者の肖像と北朝鮮の旗の下で派手なピンクやグリーンの伝統的な衣装をまとって渦を巻くように踊る踊り子たち。それは拉致や、軍事パレードや、飢餓のストーリーの代わりに、まるで北朝鮮の生活が実際これらのイメージのフレームの中そのもののように「ノーマル」であるように見えるようだ。渡邉にとってまさにこの間に存在する緊張感――日本とアメリカのメディアに氾濫しているニュース・ストーリーと彼が専属の二人のガイドとドライバーに注意深く見られながら旅をして写真に収めた経験の間にあるテンション――それこそが彼がこの題材においてもっとも興味をもっていたことなのではないだろうか。人をひきつけてミステリアスなその写真は、この閉鎖された国のある局面を示し、ぞくぞくし注目せずにいられないような人間たちを紹介し、私達を不思議な思いにみちびいていく。 レスリー・マーティン パブリッシャー アパチャー・ブック・プログラム 「パラダイス・イデオロギー」 はアメリカのCenterからプロジェクト・コンペティション・ファースト・プライズを受けました。詳しくは以下をご覧ください。
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